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c.降車系動線=列車からホームヘ降り立った箇所。
d.出場系動線=改札口を出た後、「西口」「東口」など駅出入口方向が分かれる箇所。
e.通過系動線=駅出入口から他の駅出入口に向かう経路上で、駅出入口方向が分かれる箇所。
これらの箇所では、分岐があっても基本動線だから、誘導ブロックの敷設ルートとして設定する必要がある。
ただしc.の箇所では、目的階段が右か左かで分岐が発生するが、車両のあらゆる扉位置で起こり得るので、敷設ブロックで対応できないのは明らかである。
4)他の案内様式への置き換えの検討が求められるのは、分岐動線上の次の箇所である。
a.きっぷうりば
b.トイレ
c.定期券・指定券うりば
5)エレベーター及びエスカレーターへの敷設ルートは、単独歩行における安全性と確実性を確保する視点も踏まえて、その適否を検討する必要がある。

 

7.誘導ブロックの敷設方法
誘導ブロックの敷設方法に関して次のことが指摘できる。
1)障害者の誘導ブロックの辿り方は、概ね次のいずれかである。
a.まず白杖を左右に振りながら前進して敷設ルートを発見し、以降足裏でルートを辿りながらブロック上を歩き、白杖は中空の左右に突き出して障害物をチェックする。
b.ルート発見後、足裏で辿りながらブロック上を歩き、白杖で前方のブロックをたたいてルートと障害物をチェックする。
c.ルート発見後、ブロックの右脇又は左脇の平滑な床上を歩きながら、白杖を左右に振ってルートと障害物をチェックする。
2)辿り方の個人差からみて、歩行スペースの必要巾は、ブロックを中心にしておよそ2〜3M位と考えられる(a.の方法で歩けば、1M位で済むという意見もある)。
つまり誘導ブロックは、通路中央とは限らないが、2〜3M巾の、障害のない連続的空間の真ん中に敷設されることが望まれる。
3)鉄道駅の敷設例では、ほとんどの場合、壁なりに細かな直角折れの敷設を行っている。
厳密にそれを辿る障害者はほとんどみられない。
大きな方向転換点での直角折れは有効と思われるが、ポイント毎の「位置情報」の積み重ねで行動を形成する知覚特性に照らすと、折れ箇所の多すぎる敷設方法は、再検討する必要がある。

 

8. 警告ブロックの敷設方法
1)現在敷設されている警告ブロックのうち、「規制情報」としてプライオリティが高いのは、
a.階段の上り口・下り口・踊り場
b.ホーム縁辺部

 

 

 

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